教えて!阪大生のお部屋探しのコツ座談会
受験シーズンも終盤を迎えると、テスト結果と同じくらい気になってくるのが「入学後のひとり暮らし」。みんないつ、どうやってお部屋を決めているの?快適な大学生活を送るにあたり、重視すべきは部屋の立地? スペック?そんなさまざまな疑問にお答えすべく、アパマンショップ石橋店のスタッフを集めて座談会を開催。地域に根ざした店舗のスタッフならではの、阪大生のひとり暮らし事情を伝授しますので、お部屋探しの参考にしてください。
目次
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1、部屋の「契約」は受験当日に集中!

―それでは、最初に基本的なことからおうかがいします。受験生のみなさんがお部屋を探し始める時期はいつごろなんでしょうか?(インタビュアー:本誌編集者 ※新入生の皆様にかわり、“お部屋選びのコツ”をお聞きします。)

小中:お部屋の情報を調べ始める時期は人によってさまざまだと思いますが、「契約」という意味では、ほとんどの方が2月25日の受験当日に当店へご来店されご契約いただきます。受験生であるお子さんがテストを受けているあいだ、親御さんが朝からご来店いただくパターンが多いですね。私たちスタッフはお部屋の要望をうかがったうえで具体的な物件を提示し、いくつか候補を絞って車で内覧へ向かう。その場で答えを出す方もいらっしゃれば、お子さんのテストが終わった夜や翌日に再度内覧を希望される方もいらっしゃいます。

―えっ、みなさんが受験当日に集中して来店するのですか? すごく混雑しそうですね……。

松下:もちろん受験前や受験後に来られる方もいますが、私たちの感覚では8割ほどのお客さまが受験当日にいらっしゃいます。大阪大学は地方からの受験生が多く、お子さんと親御さんが揃って来阪できる機会というとどうしても受験当日になるので、おっしゃるとおり当日はかなり混雑しますし、良い物件から先にどんどん契約が決まっていくのが実情です。

―そんな状況で、少しでも良い物件を確保するためにできることはありますか?

黒木:基本的には時期が早ければ早いほど物件数が多いので、たとえば受験の前日に大学の近くにホテルをとってご来店していただき、まずは部屋を決めたうえで翌日のテストに臨む。また、近畿など大阪近郊にお住まいの方の場合は受験日まで待たず、親御さんだけでもいいので2月上旬くらいにご来店してお部屋を決めていただくのが理想的ではないでしょうか。

小中:あと、やはり受験当日のお部屋探しは時間との戦いになりますので、事前にインターネットやパンフレット※Aを見て候補を絞ったうえでご来店いただき、当日はわからなかったところを相談していただいたほうがいいですね。事前情報なしで来られてもご案内させていただくことは可能ですが、迷っているあいだにもどんどん選べる物件がなくなってしまいますので。

岩﨑:事前にご要望をメールでおうかがいさせていただくこともできます。条件をお伝えいただければ物件をピックアップしてお送りしますので、受験当日のご内覧をあらかじめスケジューリングしていただけます。センター試験が終わるころから承っていますので、メールや電話でお問い合わせください。

―受験当日の時間をできるだけ有効的に使うための下準備をしたうえで来阪し、テストとお部屋探しを終えてもらう、と。ちなみに、受験当日ということはまだテスト結果がわからない段階で「契約」するわけですが、それは「お取り置き」のようなものなのですか?

松下:「無料契約」と呼ばれるもので、その段階で金銭のやりとりは発生しませんが、基本的には通常の「契約」と同じです。契約が成立し、無事に合格となればそのまま契約を進めさせていただきますが、万が一、不合格だった場合はキャンセル※Bさせていただくというかたちになります。

※A 当店は阪大生専用賃貸サイト「阪大賃貸.com」サイト(http://www.handai-chintai.com)
   を運営し、毎年、阪大賃貸情報誌を無料発行しております。
※B キャンセル料は一切発生いたしません。

2、入学時は豊中キャンパス周辺に住むべき?

―では、実際に物件を選ぶ際、気をつけるべき点はありますか?

黒木:受験当日の内覧時は、「とにかく早く決めないと良い物件がなくなる」と焦ってしまう方も多いので、まずは落ち着いていただくことが大事かと。急いで決めて住んでから「やっぱりこの部屋はいやだ」とすぐに引っ越すことになれば、初期費用などが二重にかさんでしまいます。それを避けるためにも、私たちスタッフにしっかりと要望を伝えていただき、内覧時に細かいところまで確認してからご契約をいただければと思います。

―キャンパス移動について詳しく教えてもらってもいいですか?

小中:大阪大学に入学されると、最初の1年はみなさん学部にかかわらず豊中キャンパスでお勉強することになります。それが、2年生になると、たとえば工学部や人間科学部は吹田キャンパス、外国語学部は箕面キャンパス、文学部や理学部、基礎工学部は豊中キャンパスといったふうに、学部によってキャンパスが異なるんです。医学部や歯学部は2年生の夏休みが終わってから吹田キャンパスに移動するなど、時期の微差はありますが、キャンパス移動で引っ越しを考える生徒さんはほとんどが2年生になると同時に新しい部屋に移っています。

―つまり、入学してちょうど1年がたった3月、4月あたりに新しいキャンパスの近くへ引っ越される方が多いわけですね。でも、それだと入学時と同様に、物件が早い者勝ち状態になる繁忙期に重なってしまう気がするのですが…。

小中:キャンパス移動に伴うお部屋探しはちょっと特殊で、実際に住むのは入学した翌年の春でも、物件を探し始めるのは早い方で入学した年の9月くらいなんです。それから10月末くらいまでたっぷり時間をかけてお部屋探しをして、11月の上旬から中旬くらいにご契約に至ります。通常、お部屋はご契約いただいた時点で家賃が発生しますが、吹田キャンパス周辺にある物件のオーナーさんはキャンパス移動に理解のある方が多く、8割近くが「家賃は実際に住み始める3月、4月からでいいよ」とおっしゃってくれるんですね。ですので、2年生になるときは新入生とかぶらない時期に落ち着いて引越し先を探すことができるんです。

―なるほど。ただ、それなら最初から豊中でなく、自分が最終的に通うことになるキャンパスの近くに部屋を借りればいいとも思うのですが、いかがでしょうか。

岩﨑:そういう考え方もあると思いますが、実際には1年生から吹田や箕面キャンパスの近くに住む人はほとんどいないんです。みなさん友人や知人がほとんどいない状態で入学されるので、最初は新入生が多く住んでいる豊中キャンパス周辺にいたほうが友だちもつくりやすいですし、なにかあったときに頼れる人が近くにいると安心できますから。

小中:あと、キャンパス移動があっても、サークルの活動拠点が豊中キャンパスにある方は豊中キャンパスに住み続けるケースもありますね。サークルが夜遅くまである場合、終わってすぐに帰宅できるのは豊中周辺になりますので。

岩﨑:学内バスでキャンパス間を移動される方もいますし、原付バイクでキャンパス間を行き来する方も少なくないです。その意味では住む場所にこだわらず、自分のライフスタイルに合わせて好きに行動している方もいるように思います。

3、豊中は「石橋」と「柴原」どっちがいい?

―いずれにしても入学時は豊中キャンパスに住む人が大半だということですね。では、豊中キャンパス周辺でのお部屋探しについて、具体的なコツはありますか?

松下:豊中キャンパス周辺で学生さんが住むとなれば、ほとんどが正門付近の柴原周辺か、石橋門付近の石橋周辺になります。ひとつのキャンパスといってもすごく広大なので、正門と石橋門ではかなり距離があり、それぞれの門の近くでの生活環境はまったく別の街になるとイメージしてください。そのうえでなにが違うかというと、ひとつは利便性。石橋のほうには学生街が広がっていますが、柴原は住宅街でコンビニやスーパーの数も限られている。その代わりと言ってはなんですが、柴原近くの正門からは自転車をキャンパス内に乗り入れられますが、石橋門では門内に完備されている駐輪場に自転車を止めて、徒歩でキャンパスまで歩かないといけません。

―つまり、自宅からキャンパスまでの利便性や近さを考えると正門近くがいい、と。両者の環境の違いについて、もう少し詳しく教えていただけますか?

小中:松下の話にもあったように、学校までの距離が近いのは正門側ですが、生活面での利便性に欠けるので、住んでいるのはもっとも校舎の近い理学部などの学生さんが多いという印象です。一方、石橋のほうは食堂やファーストフード店が軒を連ね、学割が効くスーパーもあるなどまさに学生街という感じですね。そのぶん、キャンパスまでの距離は正門に比べると遠いのです。

黒木:女の子なら自炊する人も多いですけど、男の子はそうはいかないですからね……。僕自身、ひとり暮らしを初めて最初の2カ月ほどは自炊をしようとがんばったけど、結局は慣れない授業やサークルに追われて料理する気力がなくなってしまいましたから。そんなとき、近くで惣菜やお弁当を買えるとやっぱり助かりますよね。

―じゃあ、みなさんのおすすめは石橋で一致する感じですか……?

小中:柴原にも良い所があります。食事だって、石橋でファーストフードを食べるよりは、学食で食べたほうがはるかに健康的だしコストも安く済みます。なにより、やっぱりキャンパスから近い(笑)。

岩﨑:それに加えて、柴原にはモノレールの駅がありますので、モノレールで通うこともできますし、家賃も石橋より安いんです。柴原には柴原の、石橋には石橋のキャンパスライフがありますが、実際のところ物件数は石橋のほうが倍以上の数があるんです。それもあって、石橋に住む人が多いというところですね。

―小中さんに聞きたいんですが、女性の観点からお部屋探しで気をつけるべきポイントなどあれば教えていただけますか?

小中:女の子にとって、お部屋探しで最も重要にされているのは防犯面だと思います。その中でもオートロックで2階以上というのはよく聞きますが、もう一つ大切なことはできるだけ明るい道を通ってもらうことだと思います。

―マンション周辺の夜の雰囲気が知りたい場合は、夜の内覧もできますか?

小中:もちろんです。受験当日でも、お子さんがテストを終えたころには日が暮れていますので、お声かけいただければ夜の雰囲気をご案内させていただきます。

4、ひとり暮らしを始める前に

―では最後に、無事部屋が決まったとして、契約から入居までにしていたほうがいいことってなにかありますか?

松下:家具家電を買う際に必要な部屋の寸法は、契約時に尋ねていただければその場でお答えできることもありますし、手元にデータがなければ後日計測してご報告します。まれに「いま家具を買いに来てるから寸法を教えて!」と家具店から電話をかけてこられる方がいるのですが、すぐに答えられないこともあるのでご留意いただければ。

小中:家具家電について言うと、必要最低限のものだけ揃えて、あとは実家から持ってくる荷物はできるだけ少なくしたほうがいいと思います。親御さんはつい「あれもこれも……」と持たせたくなるようですが、実際に生活を始めると必要なくてダンボールすら開けないことも。逆に、想定してなかったものが必要になったりしますから、部屋のスペースは空けておいたほうがいいですね。

―たとえば、最低限必要な家電ってなんですか?

小中:私の経験上、電子レンジと洗濯機、それから冷蔵庫があれば生活はできると思うんですよね。あ、あとは掃除機 も……。

黒木:自炊する気ゼロですね……(笑)。

小中:お惣菜買ってチンすればいいじゃないですか! 電子レンジがあれば冷蔵庫すらいらない、というか、むしろ電子レンジだけあればいい(笑)。

―小中さんは絶対にお惣菜店のある石橋に住んだほうがいいですね(笑)。ほか、入居前の心構えとしてアドバイスはありますか?

小中:学生さんご本人の銀行口座と印鑑はあったほうがいいですね。月々の家賃はもちろん、キャンパス移動で引っ越しする場合も契約がスムーズですし、アルバイトを始めると必要になりますから。意外と口座を持っていないケースが多いんですよ。

松下:奨学金をもらう方もいると思うので、それは必要ですね。

―じゃあ、そうして無事に部屋が決まれば、あとは思い思いのキャンパスライフを送ればいい、と。

小中:そうですね。正直に言って、受験日当日に部屋を決めろと言われても、自分がどんな大学生活を送るかなんて想像できない方が多いと思うんです。逆に言えば、どんな部屋であっても、自分次第で素敵な空間につくり上げることはできるのかなと。

黒木:自分の色に染めていくのは住む人自身ですからね。空間だけじゃなくて、たとえば近隣の方にあいさつして友だちになるとか、近所の商店街のおばちゃんと仲良くなるとか、自分の生活をイチからつくり上げていく貴重な経験になるのかなと思います。

岩﨑:その意味でも、私たちに「ここだけは譲れない」というポイントを伝えていただければ、短時間でベストな物件をコーディネートさせていただきます。いまの話にあったように、どんな部屋をつくり上げていくかは自分次第なので、最初はピンと来なくても思い切って住んでみるのも手だと思います。お客さまが住んでいやな思いをするような部屋を提案することはありませんので、その点は私たちを信頼していただければと思います。

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